言いたいこと と 言うべきこと
仕事や論文などの文章では、よく「主題を先ず述べよ」と言われます。
この主題とは簡単に言えば「自分が言いたい事は何か」という話です。
しかし、ときにこの定石を少しだけずらしてやらねばならない時があります。
それは、相手にこちらが意図する動きをとって貰いやすくしたい場合です。
ストレートに自分が言いたいこと「だけ」を前面に押し出すと、相手の感情が先に駆動してしまい、いらぬ懸念や反感を招く場合があるのです。
そんな時は、敢えて最も言いたいことは少し後に回して、相手が最も気にするであろう事を想定し、それを示したりします。
結局、文章でも言葉でも、相手あっての伝達手段。
その目的は何かを考えれば、定石をそのままに扱うべきか、少し応用を利かせるべきかは、自然と視えてくるのでした。