鳥追い
こりゃあ どこの鳥追いだ
藤崎神社の鳥追いだ
尻切って
頭(かしら)切って
大俵(おおだわら)へ捻じ込んで
牛っこにつけて
猿っこに追わせて
佐渡ヶ島まで
ほーい、ほい、ほい
西から東へたつ鳥は
雄鶏、雌鶏、つんばくろ
名前は十三(じゅうさん)
目は七つ
隣のばしゃべ *01【ばしゃべ】早稲穂(わせぼ)の転訛から誤伝?それとも馬車辺? に
鳥が三羽とまって
追うてもたたず
叩いてもたたず
たたずの鳥は
尻切って
頭切って
大俵へ捻じ込んで
牛っこにつけて
猿っこに追わせて
佐渡ヶ島まで
ほーい、ほい、ほい
以上、生まれ故郷の小正月神事、「鳥追い」の歌詞です。
こうして見ると、結構猟奇な歌詞ですね。
日をずらした帰省で、二十年ぶりくらいに、この「鳥追い」の神事を見る事が出来ました。
14歳以下の子供達が、集落内の家々をまわって、太鼓を叩きながら、この歌を歌い歩きます。
(子供の声は、魔を払うといわれるので、そのあたりが関係しているのかもしれません。)
歌い終わると、ご祝儀がもらえます。
家々を訪れる時に、「ごめんください」とは行きません。
玄関で太鼓を叩いて、開けてくれるのを待ちます。
私達の世代は、男の子だけの行事でしたが、最近は少子化が進んで、女の子も参加していました。
歌う歌詞も端折られちゃって、失伝直前でした。
歌詞は全て口伝なので、歌わないと失われちゃうのです。
(なので、今回アップした歌詞も正しいのか不明です。「私の覚えている歌詞」という事になります。)
今回、「最後まで歌えたら、ご祝儀5,000円追加!」と煽って、歌ってもらいました。
やはり歌詞の覚えが怪しかったので、少し助けましたが、これで「最後まで歌えれば、ご祝儀が増える(かもしれない)」と思ってくれれば良いなー。
ひと通り集落をまわった後、年長者は神社にお泊りするのですが、それも最近は無いみたいです。
(14歳という年齢から考えると、おそらく成人の行事でもあったのでしょう。これを頑張り切ったら、明日から大人というわけです。)
毎年、鳥追いのある日は天候が荒れるのですが、今年もみぞれっぽい雪でした。
頑張れ、子供達。
君達は明日からもう大人だよ。
脚注
↩01 | 【ばしゃべ】早稲穂(わせぼ)の転訛から誤伝?それとも馬車辺? |
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