デメリット と リスク
よく仕事で「メリットとデメリットを挙げて(以下略)」という話がでます。
今日もコンサルタントの先生がそんなことを言っていました。
以前にも同じ様なことを書きましたが、私はこのやり方を好みません。
一見すると物事を熟考した様に見えるのですが、人間というのはデメリットに敏感です。
いちどデメリットを挙げだすと、その恐怖に打ち勝つことが非常に困難になってしまうのです。
まして、仕事という失敗を極度に怖れなくてはならない環境下においては、デメリットが圧倒的に有利です。
デメリットの本質は恐怖であり、それは相互に共鳴して連鎖する特質を持っています。
それを超えてなお選ばれるメリットというのを得たいというならば話は別ですが、そうでないならば、単に安全策と逃げ口上を練り固めた出来レースが展開されるだけでしょう。
私はメリットに対して挙げるならば「デメリット」ではなく「リスク」だと考えています。
デメリット と リスク は違います。
リスクは調整可能な不確定要素ですが、デメリットは避け得ぬトレードオフです。
単なる言葉の違いではなく、基質の違いとして思考のベースに敷いておきたいことです。
ともあれ、今日はその様にカードが切られてしまいました。
さて、これをどうひっくり返したものか。
思案と腕の見せ所になりそうです。