便利屋仕事 と 定量化
今年度上期で職場の大先輩が職を退かれます。
で、今はその補充要員の若手さんが某派遣会社から来てくれているのですが、ちょっと困った問題が。
その若手さん、派遣元から「年間の仕事を定量化して達成目標を設定しろ」と言われているそうなのです。
それ自体は全くもっともな話で、定量化して達成状況を客観視できる形にすることで、若手さんの仕事っぷりは評価されやすくなり、派遣元は派遣先との契約改定においての交渉材料を手に入れ、ひいては若手さんのお給料にも反映されるわけです。
と・こ・ろ・が。
我々がいま従事している仕事は、社内SEモドキと言いますか、IT何でも屋と言いますか、仕様書も納期も予算もまともに付かない、いつもその場で交渉、その場で開始、成果物は常に永遠のベータ版みたない仕事ばかりでして。
つまり、定量化がとてもやり辛い状態なんですよね。
どうしてもと言われれば、山と積まれた書き殴り状態のソースコードを行数カウントして、「それを全てリファクタリングする」みたいな目標を設定すれば定量化自体は容易に出来るわけですが、正直、顧客になる派遣先(職場)の方がそれを「成果」と認識できるかどうか…。
処理速度を100倍高速化したとしても、もともと現状に不満を感じていない人達ばかりなので、それをPRしても「すごいですねー(ほじほじ)」って感じで終わっちゃうという。
周囲に望まれるのは柔軟性と言う名のええかげんさと、即応力と言う名の無分別さ。
評価基準がそもそも定量化されていなくて、相手側の心証が主になっているわけです。
で、本人に必要なのは、それら混沌とした泥沼の中で自分で仕事を構築して提案して制御する能力。
さらに、それらを所属会社(派遣元)、派遣先、職場に対してプレゼンして立ち回れる要領の良さ。
これが無いと、状況に押しつぶされて腐るか潰れるか逃げ出すかする破目になるんです。
さて、若手さんはどういう選択をするのでしょう。
少しでも援護射撃ができれば良いのですが。
私も同じ様な身の上ですから、何とか協力して乗り切りたいところです。