インセンティブのジレンマ

投稿者: | 2013/10/03

自宅のネットをフレッツ光に変えました

自宅のネット環境をフレッツ光に変えました。
これまで利用していたWIRELESS GATE の回線がまともにつながらなくなってきたからです。

で、このフレッツ光の回線契約時に、各種オプションを付けることで、ヨドバシカメラのクーポン券が貰えました。

その額、なんと3万円。
嬉しいは嬉しいのですが、心に引っかかるものもありましたので、そのことについてつらつらと。

 

損してまでクーポン券付けないよね

まず、ヨドバシさんが付けてくれたクーポン券ですが、損してまで付けることはありませんよね。
あちらさんも商売ですから。

在庫がある様な品なら、売れ残っても資金の回転率を下げるだけなので、おまけ付けてでも投げ売りというのもあり得ます。
ですが、ネット回線なんて在庫があるわけじゃありません。

とうぜん、どこかからそのお金は補填されているはずです。

 

そのお金はどこから?

思い付くのは、回線業者であるNTTフレッツさんからのインセンティブ(販売奨励金)でしょうか。
一定量の契約を取れば、それに対して幾らというお金がヨドバシさんにも入る仕組みですね。

まあ、何にせよ、ヨドバシさんも、そこにインセンティブを回すNTTフレッツさんも、損はしない様にしているはずです。

 

結局、料金に跳ね返ってくる

で、ぐるっと回って、そのお金はどこから来るのでしょうか?

そうです。
私達が支払うネットの利用料金です。

今回のケースでいくと、クーポンの引き渡し条件になっている各種オプションの契約がそれに該当します。
なんだかんだで、通常契約の倍額ぐらいになるんですよね。

 

知らない人がバカを見る仕組み

さて、ここでちょっとした手品が使えます。

各種オプション契約を結ぶことでクーポン券を得たわけですが、解約しても別に罰則はありません。
ですから、クーポン券を貰ってから主の回線契約だけ残してオプションは全解約しても問題ないのです。

すると、こちらはクーポン券だけ丸儲けで、余計なオプション料金は支払わずに済むことになります。

ですが、普通の人はこんなこと知りませんよね。
結局、このカラクリを知っている人だけがクーポン券を美味しく頂き、そうでない人はオプション料金を払い続けることになります。

必要な人がオプションを契約するはずなのだから、解約しなくても損ではないだろうという見方もできるかもしれません。
しかし、それでも結局クーポン券の分のお金は少しずつ全員の利用料金に乗っかっているのです。

いわば、知らない人がバカを見る仕組みが存在するわけです。

 

勝負するなら、本来のサービス内容で

この様な錬金術的なカラクリは携帯電話のサービスでもよく見られます。
しかし、それは本当にこちらが求めたサービスでしょうか。

ネット回線であれば、エリアや速度、通信容量など、本来のサービス内容と、それに関する価格で勝負して欲しいですね。

 

道義を説くのも大事だけれど

ちゃっかりとクーポン券をせしめておいて、何を偉そうにという方もいるかもしれません。
ですが、これもちゃんと仕組みとルールを守った行為なのです。

道義を説くのも大事ですが、この様なカラクリが成立しないように仕組みを作ることの方が本義だろうと私は考えます。

人はそれぞれに手持ちの札で勝負しています。
それは各々の立場や考えをフルに活かしているだけで、決して責められる様な筋合いのことではないのですから。

ヨドバシクーポン券

 



 

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